|
金内 昭人(かなうち あきひと)
12才の時に初めて訪れたアメリカ。それからというもの「ボクはいつかアメリカに移住することになる」となんの根拠もない妄想を抱いて大きくなる。「移住したい」じゃなくて「移住することになる」って思っていたのがなぜなのか、今でもよくわからない。
学生時代には縦横無尽に大陸を走り回った。アリゾナの砂漠の真ん中でクルマが音をあげて助けを求めたことがある。まだ携帯電話なんか誰も持ってなかった時代だ。結局クルマはレッカー車に引かれながらネバダまで行った。
メキシコでは怪しげな警官2人に逮捕されかけたあげく、なんとか言いくるめてアメリカまで強制送還された。なんで逮捕されかけたのかは秘密。
夜中にボストンの街に入ったときには地獄を味わった。トイレに行きたい、ガソリンがなくなりそう、ひどい雪で前がよく見えない、おまけに完全に道に迷っていたのだ。道に迷ったといえば、ノースキャロライナからテネシーに入ったあたりで道に迷い、国道脇の休憩所で出会った老夫婦に道を尋ねたことがある。どこまで行きたいのか?と聞かれたので「ワシントン
D.C.」までだといったら、その老夫婦はしばらくポカンと口をあけたままなにも言わなかった。なぜだろう?
他にもいろいろあるけど、きりがないのでこのへんで・・・。
1998年、カリフォルニア州サンディエゴでうっかり仕事を見つけて単身渡米。「ほらね、移住することになったでしょ?」とつぶやきながら海を渡る。
もう何度も訪れたカリフォルニア。ここへ来るといつも「スプラッシュ」という映画の冒頭シーンを思い出す。人魚姫の話だ。声と引き替えに足をもらってマンハッタンに上陸する人魚。全裸で歩く彼女にすかさず警官が近づいてこう言った。「お嬢さん、ここはカリフォルニアじゃないんだ!」。
その後テネシー州ナッシュビルへ引越、南部ののんびりした生活は嫌いじゃなかったけど、海のない生活に気が狂いそうになり、ある日の思いつきのまま、ふたたび引越。現在はバンクーバー(カナダ)とワシントン州シアトルを拠点に北米を勝手気ままに渡り歩く。
<<戻る
|